漢方薬はこんなお薬、生薬の魅力について
漢方薬は医者で処方されるよくある薬品とはまた違う分類に位置するイメージのあるお薬です。この漢方薬は一体どういうものが分類されるのか、またどういった特徴があるのかをご紹介いたします。
漢方薬はこんな特徴があります。

通常よく処方されているお薬は基本的に薬品名は横文字、そしてカプセル状のものや顆粒状のものが多くなっています。
そして処方されるお薬が漢方薬の場合もあり、それは普段のお薬とどう違うのか、そこがわからずに処方されるがまま服用している、そんな方も多いです。
では漢方薬は普段処方してもらっているお薬とはどう違うのか、どういう理由で処方されるのかをご説明いたします。
まず、よく処方されている横文字の多いお薬は西洋医学に基づいた西洋薬となっています。
この西洋薬を利用される西洋医学の特徴が「実証的であり科学的である」「器官や臓器中心に物質面を特に重視するためピンポイントに作用し治療ができる」「分析した結果それに応じた薬を利用するため画一した治療法を用いている」…これらの傾向から生成された純粋な薬物である西洋薬を複数組み合わせて投与がされるなどの特徴があります。
薬の効能は単一であることが多く、一つの病気に対して同系統の薬の投与もされる場合があります。
次に漢方薬が用いられる漢方医学ですが、これらは自然科学で伝統的医学で古来から伝わっている方法での医療となっています。
ピンポイントでの療法ではなく心と体を一体として見つつ調和を図っていく全人的医療ともいわれています。
ピンポイントでしっかり治療できないなら意味がないのでは、と感じるかもしれませんが西洋医学の弱点である「原因が特定できないものは治療できない」という弱点を克服しており、末病の状態でも治療ができるという利点があります。
そして一つの薬に天然物がベースになった生薬を複数混合しているので一つの薬で複数の症状に効果が期待できるようになっています。
勿論一長一短ありますのでそれぞれのメリットを見比べて、患者へどちらの投与が効果的か等を考えて医師が処方を決めています。
そのため病院に行くと、基本的に病名や原因がわかっているものは西洋薬を、原因がはっきりしないものには漢方薬を処方し、治療を行うためどちらも処方される機会があります。
西洋薬の方が病院で処方されやすいイメージはありますが、どちらもしっかり医学的に有効と立証されている患者を直す為の目的を達成している薬です。
漢方薬は日本古来から利用されていた薬、伝統医学としても注目されつつ、現代でもその有用性は注目されています。
実際医師は西洋薬だけではなく漢方薬も処方する場合が殆ど、また西洋薬と漢方薬両方の併用をすすめる場合もあり、それぞれの長所を生かした治療ができるようになっています。
漢方薬は西洋薬では対応できない、不定愁訴や検査で現れにくいちょっとした不調を治療するのに特に特化したものとなっています。
細菌を直接殺す、血圧を下げるなどのピンポイント医療については西洋薬の方が用いられますが、漢方薬も医療現場で活躍しているお薬となっています。
両方得意分野があるので、どちらが優れている、劣っているなどもなく、適材適所で使われています。
また症状によっては圧倒的に漢方薬の方が利用されていたりと、使われる場面も様々です。
勿論健康保険も使えます。
漢方薬で治療されている症状はこちら

西洋医学はまず検査をして、しっかりと原因を特定してからの治療となりますが、原因がしっかり特定できず患者の訴えから治療法を見出す場合は漢方薬を利用されることが多いです。
漢方薬が得意とする症状、悩みは虚弱体質、加齢現象、胃もたれや便秘などの胃腸の不調、イライラやうつなど精神症状、生理痛などの女性特有の悩み、アレルギー、冷え性などに特に漢方薬が用いられます。
女性の病気は漢方薬はよく使われる、というイメージが強いかと思いますが、実際女性の体質による不調は漢方薬での改善が有効的とされているのでよく利用されています。
しっかりした病名がなく、不調の症状を緩和したい、そんなときに利用されているので確実に悪い所をピンポイントで治療する西洋医療では不得意な点を補っています。
また更年期障害などにも利用されており、心と体を整える、そんな治療法としてこれら漢方は利用されています。
人間の体は検査でわかる病気が多いですが、検査ではわからない不調も多く起こります。
的確な病名が無い=治療ができないのではなく、患者の訴えに寄り添ってその付近の不調を整えてくれる、そんな治療を漢方薬ならば行えるのです。
病気じゃないけど体に不調を感じる、そんなときもそれを改善する方法は漢方薬にならいくつもあるので、我慢せずに処方を受けるのがおすすめです。
自然治癒力や本来の病気と闘う力を高めて身体全体を整えてくれる漢方薬、西洋薬の効能の方が一般的には強いように感じるかもしれませんが、西洋薬では治せない症状を漢方薬なら治療できる、あるいは改善が期待できるので相談をおすすめいたします。
一見自然由来ということで、副作用の心配もなければ沢山飲んだ方が効くように感じますが、そこは注意が必要です。
西洋薬同様薬には変わりないので、副作用も飲み合わせも適量もあります。
そのためにもきちんと医師の指示に従って服用する必要があります。
市販品もありますが、どうしてもわからない場合は保険も適用されますので医師の診察を受けるのがおすすめです。
日本で特に利用されている漢方薬、日本生まれのお薬と言われています。
そのため日本の約9割の医師が漢方薬も利用しています。
漢方薬は治癒力自体を高める薬

漢方薬は自然界にある植物や鉱物などの生薬を原則として複数組み合わせて作られており、何千年という長い年月をかけて行われた結果が現代日本の医療にも活かされています。
そして生薬の組み合わせのパターンも多く、組み合わせ方によってどんな効能があるか、また飲み合わせが悪い生薬もあるのでそれを避けて組み合わせるなどもきちんと確かめられた上で現代でも積極的に利用されています。
植物の葉っぱ、花、つぼみ、茎、また時には菌類や鉱物、昆虫なども物質として捉え生薬として利用されてきたのが漢方薬です。
いま現在漢方薬の精製はより飲みやすいものなどに変わったものもありますが、基本的に「自然の恵みを利用した自然治癒力を高めるお薬」という点は変わっておらず、昔と違って保存の利きやすい状態に加工されるなどして不調に悩んでいる方々の手元に届けられています。
また漢方薬と混合しやすいのが民間薬で、昔から経験的に使われてきた薬草など医学的根拠のないものは漢方薬と呼ばず、決められた分量と組み合わせがあり、医学的根拠に基づいて作られているのが漢方薬となっています。
民間薬の一種が漢方なので気休め程度、というのは大きな間違いで、使い方によっては西洋薬よりも効果を発揮します。
自然治癒力を高めるということで気長な気休めと考えられやすいかもしれませんが、れっきとした医療現場でも使われているお薬が漢方薬です。
西洋薬と一緒に処方もできるので、ピンポイントに不調を治しつつ身体全体のバランスも整えられるというより有効な治療法も受けられるようになっています。
幅広い治療の為にも身体の治す力を高める漢方薬は必須です。